S2以降、エリーゼのクラムシェルやサイドシルパネルはFRP製ですが、一般的な材料で作られていません。
一般的なFRPは普通に修理出来ますがこのタイプのFRPは樹脂の接着性が悪く、普通に繊維と樹脂を貼って脱泡する方法では修理出来ません。
その為、割れてしまうと必ず交換する必要があり、これが定番の修理方法です。
しかし、初期モデルなど車両保険の掛け金を上げられず、保険を使って修理を出来ないケースも少なくありませんでした。
中古の部品が有れば良いですが、中古品には何らかの不備があり程度の良い物はなかなか思うようにはありません。
まずそもそも何故修理が出来ない材料なのかご説明します。
S2以降は、LOTUS社でハンドレイアップ方式の作り方をせず、大量生産のできるオス型とメス型を金型にしてチョップした繊維と樹脂を流し込み脱型して製造する方法に切り替えました。
金型から綺麗に脱型するために樹脂に離型剤を混ぜているのでしょうね。
樹脂のボディパーツをサウンディング、足がかりを作り綺麗に脱脂。そこへFRPの樹脂を塗り一瞬付いているのかなと思いますが、ピックドライバーを端からさしてみると簡単にはがれてしまいます。
接着強度0%です。
プライマーといわれる塗料を塗って接着剤を使用すればある程度は付くのですが、その上から塗装をすると技術レベルの低い鈑金屋さんの補修のようにパテ痩せのような痕が出てきてかなり見苦しくなってしまいます。
BSKでは何とか痩せない方法がないのか色々テストをしてきました。
現状、結論から言ってしまうと100%痩せない修理方法は有りません。
ですが、かなり痩せているのが目立たない所まで補修技術を高める事が出来るようになってきました。
上の写真は、物が塗装面に反射して少し屈折しているように見えます。
この車はとても痛々しい状態で入庫しました(下記写真)
お客様から、保険も使えない為車を手放そうかとご相談を受けました。
私はエリーゼが大好きです。お客様にもう一度ご自分のエリーゼを大好きになっていただくことができないかと考えました。
お客様のご予算をお聞きし、BSKの技術を駆使してもできない仕上がりの状態も丁寧にご説明しました。
お客様のご了承をいただき、「もう一度楽しく乗っていただけるよう、可能な努力をいたします」とお約束し修理をお受けしました。
当時、幸運なことに同色のダメージのない部品取り車があり、部品取り車のボディをカットしつなぎ合わせました。
ご覧ください最小限の作業でここまで回復しました。
その仕上がりに、お客様も大変喜んで頂きました。
修理完了後、一度は諦めていたエアコンも修理。
BSKのダンパーとHIDまで取り付けて頂きましたアップグレード。
現在はとても楽しんで乗っていただいております。
気になる方はお問い合わせください。
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