BSK WORK GALLERY
S1 ELISE (EliseSuperTec参戦41号車)のアップデート記録アルバムです。
211でESTに参戦していたI氏は今年からS1ELISEにてESTに参戦。
それに視野を合わせてのS1アップデート記録です。

今となっては20年も前に造られた車LOTUS-Elise-S1です。
しかし現代の車には無い可愛さと、とてつもない楽しさを持った車です。
現代の知恵を駆使してBSK流にレストアしていきますのでその一部をご紹介していこうと思います。



まずはホイールのフィッティング。
このS1eliseはアップライトをS2のものに換装、したがってホイールの選択肢も増えました。
まずはフィッティングで調整していきます。


S1elise


すでにサスアームブッシュはフロントを純正の新品にリヤはピロボールにダンパーはBSKのTYPE2WAYにアップデートされているのですが今回はハブベアリングを耐久性の高いS2用にコンバートしようとしています。
その為にはアップライト/ハブベアリング/ブレーキローター/アルミホイールをS2用に交換しなくてはいけません。
今回、作業の目的は中古のS2Elise用の部品を仮組してすべての部品のフィッティングを確認する事です。

余談ですがこれはBSKサスペンションキットの最高峰。
TYPE2WAYです。
使用されているサス(スプリング)はARC SWIFTと書いてありますが 一般的にはスイフトのサスは水色のはず。(知っている人は気が付くと思います)ところがシルバーにペイントされています。
これは規格外の部品だという事を示しています。
BSKが特注サイズを作ってもらい使用しているからです。
標準仕様ですとID60(スプリングの巻系)のサスは自由長(スプリングの長さ)が5インチ(127mm)と6インチ(152mm)しかありません。
BSKではその間の5.5インチ(140mm)を特注で作ってもらっています。
理由は同じ固さのサスでも自由長が違うと作用性が違うんです。
5インチのシャープな動き+6インチのふところの深さ。
両方の良い所取りをしようとしているBSKのこだわりなんです。
自分で組んで、自分でテストして、自分でリセットしてなきゃ気が付かねーだろうなぁ。と思います。


今回はS2Eliseのアップライトとハブベアリングを使用しますのでホイールPCD(ホイールを止めるボルトの距離)が100mmの4穴です。
そこで前から気になっていたレイズTE37SLを合わせてみることになりました。
このホイールはTE37の中でもスポークのフェース面に深みがあってカッコいい。
FASE4をチョイスし、オフセットを机上の計算。
このFACEというのは数字が大きくなるほどスポークに深みが増し、数字が小さくなるほど平面面になります。1~5まであるので4という事はかなり彫が深いデザインでブレーキキャリパーへの干渉が相当懸念されますが、ここは度胸一発!!ホイールをレイズさんからお借りしてフィッティングを取ってみます。
か、カッチョいいと思います。

後はおおむねOKです。
キャリパーも小さいので余裕で入ります。

ホイールの出づらとボディー、ホイールハウスとのバランスを測定しています。


問題は前。
以外とキャリパーデカイので15インチだとギリギリです。


ホイールスペーサーの厚みは最小限にしたいのでホイールのスポーク内側にあたらないようにキャリパーを外に逃がします。
しかし外に出し過ぎると今度はホイールのリム裏側に干渉しますので1mmのシムでどのくらい出したら一番良いか何度も組みながら確認していきます。


ベストな位置を測定し終わりました。
後はPFCさんにキャリパーの移動量に合わせたサイズに合わせた径にローターを造ってもらいます。

これからボディ外装のレストア作業に入るのですが、ボディ全体を分解する前に。
今回最大のモディファイ。
S 2ハブベアリング/アップライト/TE37ホイールを組み合わせ、Sタイヤを実際に組み込みました。
いかがでしょうか?
私的にはかなりの満足度有りです。
そもそも何故にS 2ハブベアリングにここまでこだわるか?
理由はいくつかありますので、箇条書きにしてみましょう。
1. S1シリーズのホイール取付ボルトのPCDは95.25㍉と特徴すぎて好みのホイールを選べる選択肢が少ない。
  つまり限られたホイールしか選択出来ないので自分の車にオリジナルティを出せない。
2. S1シリーズのハブベアリングはアップライトにハブフランジと共に圧入される現代となっては古い設計です。
  しかし、旧式なのが問題な訳ではない。耐久性に欠陥があります。
  elise.exigeシリーズも、少しづつ進化しています。
  つまり、アップライトにボルト固定されたS2ハブベアリングにアップデートすると耐久性が上がります。
  その結果長い目で見るとランニングコストがぐ、ぐ、ぐっと下がるのです。
3. これは色んなelise.exigeシリーズを自分でスポーツ走行テストを数多くやらないと気がつかない事ですが、特に211NAのサスペンションセッティングをしているとタイヤの付根、つまりハブベアリングの剛性がS1とは比べ物にならない事に気がつかされます。
  つまりハンドリングに決定的な違いを感じてしまいます。
  残念ながら鈍感なドライバーだと気づかない可能性もありますが…。
  確実に車の性能はアップしますね。

ホイールのディスク、彫の深さ奥行が特徴的です。



ドンピシャ過ぎてやばい。


新たに装着するホイールとタイヤのフィッティングが終わったのでFRPボディの化粧直しの為に丸裸にされました 。

中身何度見てもゾクッとするのはマジ惚れているからでしょうか。それとも変態なんでしょうか?
出来れば良識ある前者でいたい。

サイドシルパネルは長年の歴史と共に飛び石だらけなので上塗り塗料と共にその傷を全部削り落としてます。

エアキャップに巻いてあるのはボディを外した後固定することが出来ない部品です。作業中に傷を付けないための配慮です。


20年近く前に付けたロールケージが存在感を主張しています。
これ作るの大変だったんだよね。
懐かしい思い出がよみがえります。
BSK2WAYダンパーと仮に付いているS2ELISE用の中古アップライト。
更にここからグレードアップしていきますよ。
アルミラジエーターもBSK製。
いずれ、機会があればどこかでラジエーターのお話もいようかな。
されどラジエーター、こだわりがある部品なのです。

4連スロットルのカーボンエアーボックスです。
こいつもね、色々細工がしてあるのですよ。
その細工の集大成がチョットした乗りやすさに繋がりますからお勧めです。
でもその細工、お勧めしてもそのメリットを理解していたけなかったら無加工でつけます。
最近方針転換です。
塗装担当者の粉だらけの手。
僕が言うのもなんですが、良い腕してます。
彼と私、凸凹コンビですがもう何年になるんだろう。
思い起こせば 私が一番最初の自動車屋に整備屋の丁稚として勤めて2年後の17歳の頃、塗装屋の丁稚で一つ年上の彼がやってきた。
電卓叩いたら何と38年の付き合いだ。
そりゃ、元丁稚どおし偶にはケンカもするよね!
剝き剝きなドア、古い上塗り塗料は剥がすのですが、金属製の部品なら剥離剤を使って一気に皮むきできますけれど、FRPの場合は、
1に擦り、2に擦り、3,4もただ擦る。
素手だと指紋が無くなっちゃう。
若いころ、親方に指から血が出るまで擦れって言われました。
今それ言ったら瞬間にお縄です。
そんな厳しい事最近言ったことないんですが・・・。
僕の後頭部は先輩のハンマーの柄の形でデコボコ?
そんなイメージがあるのでしょうか?
若い人が寄り付かない現場です。
皆さーんBSKのおじいちゃんたちはやさしんですよー!!
後継者募集中です。
特にフロントクラムシェル手直し半端じゃないです。
車の顔ですから二枚目になるように化粧直しには手が抜けないのです。


 
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